吉本家再生プロジェクト

吉本家住宅は、鞆の大正時代を代表する商人屋敷です。
鞆の浦では店舗兼住宅が多いですが、この建物は住居専用となっております。
吉本家は、鞆錨釘合資会社の経営者の一人でした。鞆錨釘合資会社は、明治39年に鍛冶製品の製造販売を行うため、鞆の問屋、鍛冶屋、資産家の合同出資によって設立されました。
この会社は、錨、船釘、船用金物を扱い、販路は国内のみならず、朝鮮半島にまでのびていました。 大正期になると陸路の時代を迎え、取扱品目がレール用部品やボルト、ナット等の金物の製造・卸が主流をなしていき、鞆の船鍛冶の仕事が大きく転換していったことがうかがえます。


保存活動へ

鞆の浦では数少ない大規模な建築物です。
伝統的建造物群保存地区内の建物は、補助金が得られるものの範囲外の建物は、個人負担で修理する必要があります。
しかし、このような大規模な建物になると個人の力だけでは守ることができません。

そこで、どのような形で保存し、活用していくか、平成30年の文化財保護法を受け新たな仕組みを作っていこうと思います。
このチャレンジには、福武財団の助成を受け、関係者の協力を受け実施していきたいと思います。

興味がある方は、お問い合わせください。



建物の価値について

市の伝統的建造物群保存対策報告書に記載がありますが、現状では保存地区の範囲外となっております。
しかし、報告書に記載されている通り非常に価値の高い建物となっております。

出典:福山市鞆町伝統的建造物群保存対策調査報告書

本事業は、2020年度の福武財団の地域振興助成金を受けて活動しました。
また、2021年度の継続助成が決まり、引き続きご支援をいただいております。

福武財団のWEBサイトへ

2020年度 建物調査を実施

プロジェクトの活動状況

2020年9月、建物の調査が行われました。